
ウルトラワイド仮想ディスプレイはVision Proを買う理由になるぞ!実際に使ってみたレビュー

Macの仮想ディスプレイ機能、正直これまでは「使えなくはないけど、わざわざVision Proをかぶるほどではないかな…」というのが率直な感想でした。
でも今回のVision OS 2.2 & macOS 15.2のアップデートで、ついにVision OS 2の目玉機能である最大32:9のウルトラワイド画面が追加されました。
実際に使ってみたら「これだったら継続して使っていきたい」と思えたので、この新機能について詳しくレビューしていきます。
ウルトラワイドMac仮想ディスプレイを使うには?
まず、ウルトラワイドを利用するにはOSのアップデートが必要です。
- Vision OS 2.2 以降
- macOS 15.2 以降(Appleシリコン搭載Mac)
アップデートが完了したら、以下の手順で利用できます。
- Vision Proを装着し、コントロールセンターを開く
- Macとの接続アイコンをタップ(MacBookの場合は、ディスプレイがオンのMacを見つめると「接続」ボタンが表示されるのでタップすることでも接続できます)
- 接続後、ウインドウ上部の「Mac仮想ディスプレイ」をタップ
- 「標準」「ワイド」「ウルトラワイド」から好きな画面サイズを選択
これだけで、あっという間に超広大なウルトラワイド作業環境が完成します!
良かった点(メリット)
メリット①:32:9の超ワイド環境が最高!

シンプルに言います。「大画面は正義!!」
ウルトラワイドを試した瞬間、「これは想像以上に凄いぞ・・・」と圧倒されてしまいました。
例えば、 2アプリを分割して使用するのであれば「ワイド」モードが丁度いいサイズで快適
3アプリ並べるなら「ウルトラワイド」でトリプルディスプレイ感覚!
しかも驚異的なのが、このディスプレイ環境がどこでも持ち運べるということ。
市場に32:9の物理ディスプレイは、いくつかのメーカーから発売されていますし、ガジェオタとして憧れていた時期もありました。とはいえ、家に置くスペースもないし、持ち運びなんて絶対に無理…。
でもVision Proなら、それが実現できてしまう。
夢を叶えてくれてありがとう、Vision Pro。
メリット②:手元のキーボードが表示されるように!

Apple純正のキーボードを使っている方には朗報です。
これは、直接的に「Mac仮想ディスプレイ」の機能ではないんですが、いつからかのアップデートで「環境」機能をフル活用中でも、ちゃんと手元のキーボードが表示されるようになりました。
しかも、キーボードに手を置いた時だけ、ふわっと浮かび上がるというAppleらしい芸の細かさ。
これまでは手元が見えなくなる問題があり、環境機能を調整していた人も多かったはず。
でももうその必要なし!
メリット③:画面サイズを自由に選べる

ウルトラワイドが追加されたことばかりに注目していましたが、これまでの「標準」に加えて「ワイド」「ウルトラワイド」と選択肢が3種類用意されていたのは良かったです。
ウルトラワイドは視線移動が多くなりがちなので、ワイドサイズがちょうどいい人もいると思います。
僕自身も作業内容によっては、首を動かさず、それでいて画面分割しても作業スペースが広いワイドがいいという場面がありました。
サイズ切り替えに要する時間も短いので、作業用途に応じて気軽に切り替えることができます。
気になった点(デメリット)
正直、すごく気に入った機能ですが、気になる点もあったのでお伝えしておきます。
① 長時間の前傾姿勢には向かない
これは「Mac仮想ディスプレイ」機能に限った話ではありませんが、Vision Proでの長時間作業は、後傾姿勢でないと厳しいです。
まして、Macのモニタ代わりにVision Proを利用したいと考える人は、ガッツリMacで作業したい人でしょうから、なおさら後傾姿勢が必要になります。
オフィスチェアの中でも、リクライニング機能やヘッドレストがある後傾姿勢を前提として作られている椅子をお持ちの方であれば良いのですが、
例えばアーロンチェアのような前傾姿勢を前提としたオフィスチェアだと、額や両頬が疲れてくるのが早く長時間の使用は厳しいかも…。
僕も書斎なんてなくて、自宅でパソコン作業するときはダイニングチェアを使ってる身なので「あー後傾姿勢の良い椅子欲しい」と思っちゃいました。
② 視線が合っていない部分が少しぼやける
例えば、ウルトラワイドモードで3つのアプリを横並びに配置して、正面を見ているとします。
このとき、正面のアプリは鮮明に見えているのに、周辺視で見ている左右のアプリはフォントなんかが若干ぼやけて見えるんです。
視線を移動すればちゃんと見えるのですが、ほんの僅かにピントが合うまでのラグがあり、
物理ディスプレイとは少し違う感覚になります。
気にならない人もいるかもしれませんが、短時間とはいえ、カメラのオートフォーカスがくるのを待っているかのような気分なので、ストレスに感じる人もいるでしょう。
個人的には「使い物にならない」というレベルではありませんが、ストレスには感じるので、いつかは修正してほしいです。
こんな人におすすめ!
Macでウルトラワイド環境を構築したい(でも物理ディスプレイを置くスペースがない)
持ち運べる広大な作業環境がほしい
デスク環境があり、後傾姿勢で作業できる
複数のアプリを同時に開いて作業することが多い
逆に、前傾姿勢での作業が多い人や、周辺視で見ている画面のぼやけが気になる人には、やや使いづらいかもしれません。
ウルトラワイドはVision Proの購入理由になり得る!
今回のアップデートで、Vision Proの「Mac仮想ディスプレイ機能」は、Vision Proを購入する明確な動機になると思いました。
正直、これまでの標準サイズだけであれば、クオリティが高いのはわかるけど、物理ディスプレイを使用できる環境がある人であれば、わざわざVision Proを使う必要はないと思っていました。
実際、MacBookAir15インチの画面しかない僕であっても、毎回Vision Pro装着しようとはなりませんでした。
でも、ウルトラワイドが追加されたことで、Vision Proをわざわざ装着するというハードルを乗り越えてでも、日常的に使いたくなるレベルに進化したと感じました。
特に、「大画面の作業環境がほしいけど、物理的なウルトラワイドディスプレイは置けない…」という人には、現時点で唯一の選択肢と言ってもいいかもしれません。
なんて言ったって、持ち歩ける32:9のディスプレイですからね!
お疲れ様でした!